歴史的建造物や遺跡について述べた次の文章A,Bを読み,下の問(問1〜6)に答えよ。(配点 32)
コルサントの元老院地区には元老院議会をはじめとする①建造物がある(下図参照)。帝国時代もインペリアル・パレスとして残っていた旧ジェダイ・テンプル(聖堂)は,旧共和国時代,ジェダイの活動の中心であった。帝国黎明期,②ジェダイの粛清を済ませた皇帝がオフィスを移してからはパルパティーンの権力の中心地となっていった。その後,帝国と反乱同盟のあいだで起こった③銀河内戦(銀河内乱)の時代には皇帝暗殺を狙った宮殿の爆破も計画された。旧共和国の聖堂を起源とする宮殿は,それからも数々の歴史的事件の場となった。
下線部①について述べた文として正しいものを,次の①〜④のうちから一つ選べ。1
下線部②に関連して,粛清を生き延びたジェダイについて述べた文として正しいものを,次の①〜④のうちから一つ選べ。2
解説:②アーカイブの管理人であったジョカスタ・ヌーはジェダイ再興を目指した。(コミック『シスの暗黒卿 潰えた遺産』より)③マサナ・タイドは帝国に寝返り,尋問官ナインス・シスターとなった。(コミック『シスの暗黒卿 燃える海原』より)④イース・コスは司祭となり,家庭をもっている。(コミック『シスの暗黒卿 ベイダーの城』より)
下線部③銀河内戦(銀河内乱)の時期に起こった出来事として正しいものを,下の①〜④のうちから一つ選べ。3
解説:銀河内戦は一般に映画「ローグ・ワン」のスカリフの戦いから「エピソード6」の一年後の銀河協定までの銀河帝国と反乱同盟軍(のち新共和国)の戦争を指す。①(「エピソード1」),②,③(「エピソード7」)は明らかに不適である。④は「エピソード4」と「エピソード5」の間の出来事である(コミック『サンスポットの騒乱』より)
また銀河内戦中に発生した皇帝暗殺事件は,未邦訳コミック『Unspeakable Rebel Superweapon』で描かれている。
ミッド・リムの惑星ジェダは,多くの宗教の聖地であり,銀河内戦の前の時代には多くの宗教施設を見ることができた。カイバー寺院は,④ウィルズの守護者が活動の中心としていた場所である。後にルーク・スカイウォーカーも訪れたセントラル・アイソプターの寺院も,この地に残っている。⑤スターダスト計画のため帝国がカイバー・クリスタルを集め始めると,⑥パルチザンがカデラのカタコンベを拠点に戦った。
下線部④に関連して,ウィルズの守護者について述べた文として適当でないものを次の①〜④のうちから一つ選べ。4
解説:映画「ローグ・ワン」から①,④は明らかだろう。②未邦訳小説『Guardians of the Whills』③未邦訳コミック『Galaxy's Edge 3』でそれぞれ描かれている。またルーク・スカイウォーカーがセントラル・アイソプターの寺院を訪れる話は未邦訳コミック『The Ashes of Jedha』より
下線部⑤のスターダスト計画は完成物の名称でより広く知られている。①〜④のうちから完成物を選べ。5
解説:スターダスト計画はデス・スター建造計画のコードネームである(映画「ローグ・ワン」より)。この計画は極秘で進められ,大提督ですら完成品がデス・スターであることを知る立場になかった(未邦訳小説『Thrawn: Treason』より)①<マレヴォランス>は強力なイオン砲を搭載した独立星系連合の戦艦(クローン・ウォーズS1に登場)②ギャラクシー・ガンはレジェンズコミック『ダーク・エンパイア』で蘇った皇帝が使用した超兵器④サン・クラッシャーはレジェンズ小説『ジェダイの末裔』などに登場する超兵器。
下線部⑥に関連して,パルチザンについて述べた文として誤っているものを次の①〜④のうちから一つ選べ。6
解説:①未邦訳小説『Battlefront: Inferno Squad』で描かれる。②映画「ハン・ソロ」でクラウド=ライダーズのメンバーとして登場する。③ゲレラの故郷はオンダロンである(クローン・ウォーズS5より)。④「ローグ・ワン」で描かれたとおり。
記録や文字について述べた次の文章A,Bを読み,下の問い(問1〜9)に答えよ。(配点 32)
新共和国時代に語り部としても有名だったボバージョによれば,彼は①ヤヴィンの戦いに参加しており,デス・スターの破壊は彼によるのだという。この物語は②一般に信じられていた事実とは異なっており,聴衆は単なる創作ではないかと考えていた。ところがジャクーの集落が③ザイゲリアンの奴隷商人に襲撃されたとき,居合わせたボバージョがザイゲリアンを撃退したのである。これにより,聴衆も彼の物語が事実かもしれないと思い直したが,ボバージョはただ物語の力を強調して去っていったのだった。
(未邦訳短編「All Creatures Great and Small」による)
下線部①について述べた文として正しいものを,次の①〜④のうちから一つ選べ。7
解説:①ターキンは撤退勧告を無視してデス・スターとともに散った。②タッグは「ロスト・スターズ」でも描かれるダントゥイン偵察の指揮をとったため生き延び,大将軍に昇格している(コミック『ダース・ベイダー』より)③ヴェイダーはデス・スターにいたがTIEで出撃していたため辛くも生き延びた④シエナ・リーは<デヴァステイター>にいたため生き延びた(漫画『ロスト・スターズ』より)。ちなみにアイデン・ヴェルシオがTIEで出撃していた数少ない生存者である(未邦訳小説『Battlefront: Inferno Squad』より)
下線部②に関連して,新共和国時代一般に信じられていた事実認識として最も適切なものを,次の①〜④のうちから一つ選べ。8
解説:①②新共和国時代に"神話を破壊する者"が唱えていた説だが一般に信じられていたとは言えない(小説『ルーク・スカイウォーカーの都市伝説』より)③ジェダイの痕跡がない時代こう考えていた市民もいたが,ジェダイを信じる者も一定数いたため不適切(未邦訳小説『Force Collector』より)。④反乱軍が皇帝の死を広めると,帝国はパルパティーンが無事だというプロパガンダを展開したり(『Star Wars Propaganda』より),アノート・セクターのように宙域ごと封鎖して情報遮断を図ったりした(ゲーム「Uprising」)が,最終的には彼の死を認めた。
下線部③に関連して,奴隷制度について述べた次の文aとbの正誤の組み合わせとして正しいものを,下の①〜④のうちから一つ選べ。9
解説:a.パドメが述べているように共和国は奴隷制を認めていない。(「エピソード1」より) b.シディアスが述べているように古代のシス帝国は奴隷制の上に成り立っていた(クローン・ウォーズS4より)
銀河帝国の④高官の多くは,彫刻や絵画といった様々な文化物を蒐集し,自ら執筆・創作を行うものも少なからずいた。彼らによる回顧録は帝国時代に関する⑤歴史研究にとって極めて重要な史料である。グランド・モフのウィルハフ・ターキンによる回顧録のセンチネル基地に関する箇所はその好例である。この回顧録からはターキンの機動性バトル・ステーション建造過程への反省のみならず,幼少期の経験への思いや,皇帝の⑥権威への姿勢もうかがい知ることができる。
下線部④に関連して,帝国時代の高官たちについて述べた文として誤っているものを,次の①〜④のうちから一つ選べ。10
解説:①コルサントのシス寺院発掘はドロイドによって行われシディアスのみがその存在を知っていた(小説『ターキン』より)。ハイダンはロザルのジェダイ聖堂の発掘を行った。(反乱者たちS4より)②反乱者たちS3より。③小説『新たなる夜明け』より。かれは「古いやり方とは決別だ」という言葉で有名だった。④小説『ターキン』より
下線部⑤に関連して,歴史書や記録について述べた文として誤っているものを,次の①〜④のうちから一つ選べ。11
解説:①この地図は『ギャラクティック アトラス』として実際に販売されている。②クローン・ウォーズに登場したタン・ディヴォの一家は代々警察関係の職についており,彼の孫がそれらの記録をまとめている(『Scum and Villainy: Case Files on the Galaxy's Most Notorious』として実際に販売されている)③この雑誌のポスターが<Havoc Marauder>内部に貼られている。(クローン・ウォーズS7より)④「ウィルズの書」がキャド・ベインはじめ多くを飛ばして銀河内戦から書き始められたことは仲間にも衝撃を持って受け止められた。(未邦訳短編「Whillsより」)
下線部⑥に関連して,次の年表に示したa〜dの時期のうち,ナブーの君主が儀式など以外することがない象徴的な地位になった時期として最も適切なものを,下の①〜④のうちから一つ選べ。12
32BBY 通商連合によるナブー封鎖
22BBY クローン大戦開戦
19BBY 銀河帝国建国
解説:ナブーの君主はパルパティーンが皇帝になった後,儀式など以外することがなくなった。(小説『レイア・オーガナ オルデラーンの王女』)
以下の史料A,Bを読み,下の問い(問1〜6)に答えよ。(配点 36)
偉大なる①帝国の指導者へ
②ジャクーを抑えました。私は帝国をともに連れていきます。あなたはまだ名目上の指導者ですが,全てが終わるまでは閉じこもっていてもらうことになる。逃げようなどと考えないように。ドアはすべて閉鎖されている(バルコニーへのドアもだ,飛び降りようなどと思われては困るので)。そしてあらゆる脱出の試みはあなたを妨害する暴力行為につながるであろう。保証しよう,これはいつの日か再びあなたが我々を導けるようにあなたの安全を保証するためなのだ。
(未邦訳小説『Aftermath: Empire's End』による)
下線部①に関連して,エンドアの戦い後の帝国およびファースト・オーダーの指導者a〜cが,権力を手にしていた時代の古いものから順に正しく配列されているものを,次の①〜④のうちから一つ選べ。13
解説:Aftermathシリーズと小説『ファズマ』で描かれている流れ。小説版『最後のジェダイ』でも描かれている。
下線部②に関連して,砂漠の星でないものを次の①〜④のうちから一つ選べ。14
この資料は誰に対して送られたものか。下の①〜④のうちから一つ選べ。15
解説:本資料は帝国の最後の決戦であるジャクーの戦いを控え,当時帝国の実権を握っていたガリウス・ラックスが,名目上の指導者としてコルサントにいたマス・アミダに送ったものである。
遂に③何世代も続いた業が完成した。大いなる誤りは正される。勝利の日は間近である。復讐の日。④シスの日だ。
下線部③に関連して,何世代にも渡ってシスが重視してきた二人の掟を定めた人物として適切なものを,次の①〜④のうちから一つ選べ。16
解説:クローン・ウォーズS6にある通り,二人の掟を定めたのはダース・ベインである。
下線部④に関連して,シスの支配下ではない組織を,次の①〜④のうちから一つ選べ。17
この史料はどのような手法で伝えられたか。最も適切なものを,下の①〜④のうちから一つ選べ。18
解説:小説版『スカイウォーカーの夜明け』にあるとおり,本資料は映画冒頭で言及された「不可解な放送」そのものである。
解説:①クローン・ウォーズS5でアソーカが拘置されていた共和国基地の設計にはクレニックも関わっている(小説『カタリスト』より)②500リパブリカはパルパティーンの住居。アミダラ議員の住んでいたビルは別の建物である。③尋問官の本部はコルサントからナーに移動した。(ゲーム「ジェダイ:フォールン・オーダー」より)④ベイダー城の設計は古代のシス,モミン卿が行った。(コミック『シスの暗黒卿 ベイダーの城』より)